未経験からFP&Aになる現実的なルート|営業からファイナンスに辿り着いた実体験

この記事の要点

  • 未経験からFP&Aへの王道は直行ではなく経由。コンサル・経理・事業側の数字経験が踏み台になる
  • 筆者は営業→コンサル→事業会社(FP&A配属)のルート。最初の壁(営業→コンサル)が最も高かった
  • 20代は「どこでも通用する力」を作る期間と割り切る。配属の偶然も、準備があれば掴める

「FP&Aになりたいが、求人はどれも経験者向け。未経験の自分はどうすればいいのか」——FP&Aを志す人が最初にぶつかる壁です。

結論から言うと、未経験からFP&Aへの現実的なルートは「直行」ではなく「経由」です。この記事では、製薬会社の営業からキャリアを始め、コンサルを経てFP&Aに辿り着いた筆者の実体験をもとに、そのルート設計を解説します。

なぜ直行が難しいのか

FP&Aの求人は、即戦力採用が基本です。仕事内容が予算策定・予実管理・経営分析といった専門業務である以上、「数字で事業を見た経験」が何もない状態では、書類選考の土俵に乗りにくいのが現実です。

だからこそ、FP&Aに評価される経験を積める職種を経由するのが王道になります。代表的な経由地は次の3つです。

経由地積める経験特徴
コンサルティングファーム分析力・資料作成・経営目線若手でも未経験採用の門戸が広い
経理会計知識・数字の正確性堅実だが「未来を見る」経験は積みにくい(経理とFP&Aの違い)
事業側の企画・営業企画事業の現場感・KPI管理社内異動でFP&Aに近づける可能性

筆者の実体験: 営業→コンサル→FP&A

ルートは「逆算」で設計した 筆者はもともとコンサルタント志望でした。理由は、どの業界・どの会社に行っても自分の力でキャリアを形成していける力が欲しかったからです。

ただ、新卒でいきなりコンサルではなく、まず外資系製薬メーカーの営業からキャリアを始めました。企業の最前線である営業の現場を知っておけば、後にコンサルに転職したときにその経験が活きると考えたからです。つまり営業も「寄り道」ではなく、コンサルから逆算した選択でした。

その後、計画どおりコンサルへ転職。そしてコンサルから事業会社に移ったとき、たまたまFP&Aに配属されたことで、以後のキャリアは一貫してFP&Aになりました。

最後の「たまたま」は正直に書いておきます。キャリアは全部を計画できません。ただ、コンサルで分析と経営目線を鍛えていたからこそ、その偶然を掴んでFP&Aとして立ち上がれた——準備があれば偶然は機会になるというのが実感です。

一番苦しかったのは「営業→コンサル」の壁

毎日が戦いだった 3回の転身の中で最も辛かったのは、営業からコンサルに移ったときです。コンサル業務については何も知らない状態で飛び込んだので、文字どおり毎日が戦いでした。

乗り切れた理由は2つあります。ひとつは20代前半で体力があったこと。もうひとつは、スキルを身につけて一流のビジネスパーソンになりたいという思いが明確だったことです。そしてこのときの経験が、いまのFP&Aとしてのキャリアの礎になっているのは間違いありません。

未経験転職は、入った後が本番です。「入れるか」だけでなく「入った後に耐えて立ち上がれるか」まで含めて、若いうち・思いが強いうちに挑むことをおすすめします。

コンサルからFP&Aに移って苦労したこと

コンサルからFP&Aへの転身も、無傷ではありませんでした。最大の苦労は社内での立ち回りです。

コンサル時代は基本的にクライアントと対峙していれば良かったのに対し、事業会社のFP&Aは関わるステークホルダーが一気に増えます。事業部門の現場レベルから事業責任者、さらにコーポレート側の幹部まで。その全員との関係の中で、FP&Aとしてのバリューを出すことが求められます。

分析力はコンサルで鍛えられていても、この「ステークホルダーの数の違い」への適応は別のスキルでした。コンサルから事業会社への転身を考えている方は、コンサルから事業会社に移って分かったことも参考にしてください。

未経験からのルート設計まとめ

  1. 現在地を確認する — 数字経験ゼロなら、まず経由地(コンサル/経理/事業企画)を狙う
  2. 経由地では「FP&Aに語れる実績」を意識して積む — 分析、モデリング、経営層への報告
  3. FP&Aポジションは事業会社への転職・社内異動の両にらみで狙う — 配属の偶然も含めてチャンスは複数ある
  4. 選考対策は経験の棚卸しから面接で聞かれることエージェント選び

まとめ

  • 未経験からFP&Aは経由ルートが現実的。コンサル・経理・事業企画が主な踏み台
  • 筆者は営業→コンサル→FP&A。営業も「コンサルからの逆算」で選んだ
  • 最大の壁は最初の未経験転職。体力と目的意識のある若いうちに挑む価値がある
  • 偶然の配属も、準備した人だけが機会に変えられる