外資系FP&Aに必要な英語力|TOEIC800点の実務者が「7割わかれば戦える」と言う理由
この記事の要点
- 会議の1/3〜半分は英語。英語のチャット・メールは日常茶飯事で、それが苦にならない程度は最低限必要
- 筆者はTOEIC800点程度。帰国子女や留学組には敵わないので、英語力以外でバリューを出すことを心がけている
- AIの進化でハードルは下がった。相手の話が7割わかる程度あれば普通にやっていける
「外資系で働くには、どれくらいの英語力が必要ですか」——これに正直に答えている記事は多くありません。多くは「ビジネスレベル必須」で終わるか、逆に「英語はなんとかなる」と楽観的すぎるかのどちらかです。
筆者はTOEIC800点程度で、外資系企業のFP&Aとして働いています。帰国子女でも留学経験者でもありません。この記事では、実際にどれくらい英語を使い、どの水準があれば戦えるのかを、包み隠さず書きます。
実際にどれくらい英語を使うのか
会議の1/3〜半分は英語 部署にもよりますが、外資系である以上、基本的に海外の部門とのやり取りは必ず発生します。感覚としては、会議の3分の1から半分くらいは英語になるものだと思ってください。
そして英語でのチャットやメールは日常茶飯事です。1日に何度も英語で書き、読む。だから最低限必要なのは、「それが苦にならない程度の英語力」です。逆に言えば、英語でのやり取りが発生するたびに身構えてしまう状態だと、業務のスピードが出ません。
ここで重要なのは、求められているのが流暢さではなく、日常的にやり取りを回せることだという点です。
筆者の英語力: TOEIC800点程度
正直に書きます 筆者のTOEICスコアは800点程度です。この水準で外資系FP&Aとして、それなりにやってきています。
ただし、帰国子女や海外留学経験のあるメンバーに比べると、英語力では明確に劣ります。これは事実で、努力で完全に埋まる差ではありません。だから私は半分諦めながら、英語力以外のところでバリューを出すことを心がけています。
これは負け惜しみではなく、外資系で長く働くための現実的な戦略だと考えています。FP&Aの仕事の本質は、データから未来を予測して意思決定を支えることであって、英語はその手段にすぎません。分析の質、モデルの精度、事業への理解——勝負できる場所は英語以外にもあるからです。
必要なスキルの全体像はFP&Aに必要なスキルにまとめています。
AIでハードルは明確に下がった
以前ほど英語のハードルは高くない 最近ではAIツールがかなり進化しているので、以前ほど英語のハードルは高くないと感じています。
具体的には、会議では字幕を活用できますし、チャットは基本的にAIで大体対応できます。つまり「書く」「読む」の負担は、数年前とは比べものにならないくらい軽くなりました。
そのうえで、筆者が考える現実的な必要水準はこうです。
相手の言っていることが、なんとなく分かる。感覚的には70%くらい理解できる。この程度の英語力があれば、普通にやっていけます。
100%聞き取れる必要はありません。7割わかれば議論の流れは追えますし、残りは確認すればいい。この基準を知っているかどうかで、挑戦するかどうかの判断が変わるはずです。
AI活用が実務スキルとして重要になっている背景は、FP&Aに必要なスキルでも書いたとおりです。
選考ではどう見られるか
企業によってまちまちですが、傾向としては次の通りです。
- ビジネス英語は基本的に必須として見られる
- 英語面接があるところもある
- 求人票やエージェント経由の情報に、英語面接の有無が書かれているとは限らない
事前情報なしに、突然英語面接が始まったことがある 実際に筆者が経験したケースです。事前に英語面接があるという情報はなかったのに、ある企業では急に英語で面接が始まりました。否応なく英語を使うことになり、その場で対応するしかありませんでした。
外資系を受けるなら、どの面接でも英語に切り替わる可能性がある前提で準備しておくべきです。自己紹介、職務経歴、志望動機くらいは英語で言えるようにしておくと、突然の切り替えにも対応できます。
選考全体の準備はFP&Aの面接で聞かれることを参照してください。
これから外資を目指す人へ
整理すると、必要なのは次の3点です。
- 英語のチャット・メールが苦にならない程度の読み書き — AI活用込みで構わない
- 相手の話が7割わかる程度のリスニング — 会議の1/3〜半分は英語になる
- 突然の英語面接に対応できる最低限の準備 — 自己紹介と経歴は英語で言えるように
そして最も重要なのは、英語力で勝てないなら、それ以外で勝つと決めることです。外資系の年収が高い理由はロールに値段がつく構造にあり、そのロールで成果を出せるかが問われます。英語はその入場券であって、評価の中身ではありません。
まとめ
- 会議の1/3〜半分は英語。英語のチャット・メールは日常茶飯事
- 筆者はTOEIC800点程度。帰国子女・留学組には劣るので、英語力以外でバリューを出す戦略を取っている
- AIの進化でハードルは下がった。字幕とAIチャットで読み書きの負担は大幅に軽減
- 実用的な基準は「相手の話が7割わかる」。100%聞き取れる必要はない
- 選考ではビジネス英語が前提。事前情報なしに英語面接が始まることもある